失敗しない塗替え計画
屋根や外壁の塗替えは、家を長もちさせるために欠かせない作業です。とはいえ、塗替えにかかる負担はできるだけ少なくしたいものですね。長い目で見て合理的な塗替え計画を進めていくには、次の点を気をつけましょう。
上手な塗り替え計画 其ノ壱
外壁のシーリング打ち替えと同時に
15年前ぐらいから最近よく使われている窯業系サイディング。このサイディングでは、塗装面より重要なのはパネルとパネルの間の目地のシーリング劣化状況です。目地のシーリングが切れた状態をよく町で見かけますが、放っておくと、そこから漏水して骨組みの木を傷め、サイディングも吸水して反り返る危険性が高いからです。一般に、シーリングの耐久性は塗装部分より短くなります。
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シーリングを打ち替える際には足場を組む必要がでてきます。その時に外壁、屋根塗装も含めて塗り替えを計画されると効率的です。
上手な塗り替え計画 其ノ弐
外壁と屋根の耐久性のバランス
足場を組む必要があるという点では、外壁だけでなく屋根の塗り替えも一緒に行うと効率的なのは理解できると思います。しかし、市場にはいろんな塗料や基になっている樹脂成分の違いがあります。ここでよく考えてほしいのは、塗膜の耐久性です。特に屋根は外壁に比べて雨や紫外線を多く受けるため、塗料にとってはかなり過酷な悪条件となります。屋根と外壁を同時期に塗り替えるとするならば部位の耐久性のバランスが大事になります。
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屋根に用いる塗料を外壁の塗料よりより上質の製品にすることで、劣化する速度がほぼ同じになってとても合理的です。
上手な塗り替え計画 其ノ参
メンテサイクルを考慮して選択する
塗料代が多少高くても工事の回数を少なくするほうが、長期的には安くなる場合もあります。
塗り替えは建物の美観性を復元させることもありますが、建物のそのものの寿命を延ばしていくということが大切です。一般に、塗料の耐久性はアクリル塗料は5~7年、ウレタン塗料は8~10年、シリコン塗料は10~12年、フッ素塗料は12~15年と言われています。木造建物の寿命は通常30年なので、その間にウレタン塗料なら2~3回、フッ素塗料なら1~2回塗り替えることになります。
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上記でも触れたように、窯業系サイディングのようにシーリング目地のある外壁では、いくら塗料が長持ちしたとしてもシーリングが劣化したら補修しなければなりません。塗料は、耐久性が高ければ高いということだけではありませんが、建物全体のメンテサイクルと価格とのバランスを考えて選択することが大切です。
上手な塗り替え計画 其ノ四
価格だけで選ばない
決して安くはない塗り替え。塗料は電化製品や自動車と違ってまだ製品化されていません。塗料はまだ半製品で、塗装をして初めて塗膜という商品になります。塗装は使う材料だけでなく施工する人で品質が決まります。
どんなにいい材料でも性能や機能を発揮するには決められた塗布量、塗回数、塗り重ね時間などしっかりと把握して施工しないと高品質の塗膜は形成できません。よって、塗装は一般人には複雑でわかりづらく職人さん次第な所があります。
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家の大きさ、形が違う上に、下地の状況や傷み具合によっても価格もやり方も変わります。どんな材料を使い、どのような工法で施工するかは施工店の技量によります。言い過ぎかもしれませんが定価もないに等しいのです。低価格だからといって飛びつくと痛い目に合います。価格も大事ですが内容はもっと大事になります。しっかり、工事の内容や方法も示しくれてこの建物に一番あった提案を考えてくれる施工店を選びましょう。
上手な塗り替え計画 其ノ五
情報収集も大事
地元に根を下ろしている施工店にはたくさんの実績が地域に存在するでしょう。もし、気になるならば施工した現場を見せてもらったり、どういった材料で塗られているのか聞くこともできるでしょう。いい加減な仕事をしていると現場を見せてといっても拒むかもしれませんね。他にもそこの施工店で塗り替えされた方や地域の塗料販売店などに評判などを聞いてみるのもいいかもしれません。一概に訪問販売だとか飛び込みで来られた地域外の施工店すべてが悪いわけではありません。大々的なコマーシャル、広告宣伝をしている大手業者でなくても忙しく動いている地域の施工店もあります。
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人気の施工店は、大々的に宣伝広告をやっていなくても口伝いに伝わり紹介でお仕事をこなしています。そんな施工店は、なにか他にないこだわりや考え方、技術、人材などなど、誠意ある施工店である可能性が高いです。私共もそんな施工店を目指しています。ですが、最終的にどこに決めるのはお客さん自身です。高くても納得できればそれでOKですし、安価でもそんなに耐久性を気にしなければOKです。塗り替えに無知で業者のことも何も知らないよりも多少でもホームページなどで情報収集することも必要だと思います。